ソロギターとはギター1本でメロディーと伴奏を同時に弾く演奏法ですが、弾いている人をみると「カッコいい!」ですよね。
でも、どうやって弾いているのかわかりません。
そこでこの記事では、ソロギターをやりたいけど弾き方がわからない人のために、弾き方の解説をします。
どうぞ最後までお読みください。
もくじ
ソロギターの弾き方を動画で解説
複雑なソロギターを分解して簡単に
ソロギターは、TAB譜を見ても難しそうです。なぜかというと、メロディーと伴奏という別々のパートが、ひとつの楽譜に書かれているからです。
このTAB譜を見てください。
音符がたくさん並んでいるので、ギターで弾くのは難しそうですね。
しかし、このように複雑なTAB譜でも、パートに分解してしまえば、とても理解しやすくなるのです。
ソロギターの3つのパート
ソロギターは、大きく2つのパートに分かれます。「メロディー」と「伴奏」です。
伴奏は、さらに2つに分かれます。「コードトーン」と「ベース音」です。
コードトーンとは、コードつまり和音を構成する音のことです。
ベース音とは、コードの基となる音で「ルート」ともいわれます。ルートがベース音にならないときもあります。ベース音もコードトーンに含まれます。
たとえば、Cのコードトーンは「ド・ミ・ソ」なので、「ド」がベース音、「ミ・ソ」がベース音以外のコードトーンです。
ここからは、ベース音以外のコードトーンという意味で「コードトーン」という言葉を使います。
3つのパートの音域
ソロギターを演奏するときは、メロディー・コードトーン・ベース音の音域は、次のようになっています。
高音域のメロディーは、1・2・3弦を使って弾きます。たまに4弦も使います。
中音域のコードトーンは、2・3・4弦を使って弾きます。たまに1弦も使います。
低音域のベース音は、4・5・6弦を使って弾きます。
ギターの弦は6本しかないので、メロディー・コードトーン・ベース音を弾く弦が重なることがあります。そのため、ソロギターのTAB譜はとても複雑に見えるのです。
そこで、各パートがハッキリわかるようなTAB譜を作れば、複雑なソロギターも理解しやすくなります。
では次は、各パートがハッキリわかるTAB譜を見ながら、実際にソロギターを弾いていきましょう。
ソロギターが弾けるまでの手順
ソロギターが弾けるまでの手順は、次の通りです。
- コード進行を覚える
- メロディーを弾く(コードを押さえたまま)
- ベース音を弾く(コードを押さえたまま)
- メロディーにベース音を合わせる(コードを押さえたまま)
- 最後にコードトーンを合わせる(コードを押さえたまま)
初めてソロギターを弾くための課題曲として、唱歌『春の小川』を選びました。
テンポがゆっくりなだけでなく、メロディーが4分音符だけでできているので、初めてソロギターを弾くのに適しているからです。
それでは、それぞれの手順を詳しく解説していきます。
1.コード進行を覚える
まずは、コード進行を覚えましょう。
使用するコードは、初心者でも押さえやすい簡単なものにしています。
キーをGにしているのは、ソロギターを弾きやすくするためです。
2.メロディーを弾く
いよいよTAB譜を見ながらメロディーを弾いていきましょう。
大切なことは、コードを押さえたままメロディーを弾くということです。なぜならば、コードの中にメロディーの音が多く含まれているからです。
しかし、コードを押さえたままでは弾けない音があります。
たとえば、「はーるのおがわは」の「る」は1弦開放の音なので、Gコードを押さえている1弦の指は離します。
また、2弦3フレットを弾くときは、コードを押さえている指を動かすか、コードを押さえていない指を使います。これは、Gコードをどのような指使いで押さえているかによって変わります。
次に、右手の弾き方です。
基本的に、4〜6弦は親指、3弦は人差し指、2弦は中指、1弦は薬指が担当します。
しかし、ソロギターの場合は担当する弦が変わることがよくあります。
なぜならば、定番のアルペジオとは違う弾き方をしなければ、メロディーと伴奏を同時に弾くことができないことがあるからです。
演奏するフレーズに合った指使いを柔軟に考えていきましょう。
メロディー前半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
メロディー後半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
前半と後半を通したメロディーのサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
3.ベース音を弾く
メロディーの次は、ベース音を弾きます。
ベース音を弾くときも、メロディーを弾くときと同じように、コードは押さえたままです。
コードダイアグラムにはベース音がある弦に「○印」をつけているので、コードを見るだけで弾くことができます。
右手は、親指を使います。
基本的に、各コードのルートがベース音です。
ひとつだけ例外があります。D(D7)コードです。
Dのルートは4弦開放の音ですが、6段目のDコードを除いて、6弦2フレットをベース音にしています。理由は、メロディーとコードトーンが弾きやすくなるからです。
これが、ルートがベース音にならない代表的な例です。このようなコードは、「分数コード」あるいは「オンコード」といって「D/F#」「DonF#」などと表記されることがあります。
6弦2フレットを押さえる指は、親指がベストです。しかし、手が小さいために親指が届かない人もいます。そういう人は、コードを押さえる形を変えてください。
この曲の場合は、6弦2フレットを人差し指、3弦2フレットを中指で押さえれば弾くことができます。
なぜ、親指で6弦2フレットを押さえることがベストかというと、他の指はコードを押さえることができるからです。コードを押さえていれば、弾き間違えたときでもコードトーンが鳴ります。コードを押さえていれば、別の弾き方で伴奏をすることもできます。
このような理由から、親指で6弦2フレットを押さえることがいいのです。
ベース音前半部分のサンプル音源です。どこを弾いているのかわかるように、メロディーも入っています。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
ベース音後半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
前半と後半を通したベース音のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
4.メロディーにベース音を合わせる
メロディーとベース音を合わせて弾くと、ソロギターらしくなります。
これまでと同じように、コードを押さえたまま弾きます。
右手は、メロディーが中指または薬指、ベース音が親指になります。
メロディーとベース音を合わせた前半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
メロディーとベース音を合わせた後半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
前半と後半を通したメロディーとベース音のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
5.最後にコードトーンを合わせる
最後にコードトーンを合わせて、ソロギターの完成を目指します。
コードを押さえたまま弾くことは、これまでと同じです。
コードを押さえていれば、ベース音を弾くときも、コードトーンを弾くときも、押さえる場所を変える必要はありません。弾く弦を間違えたとしても、コードを押さえているので、正しいコードトーンが鳴ります。
右手は、親指でベース音、中指または薬指でメロディーを弾きます。メロディーを弾いた後は、必ず人差し指でコードトーンを弾きます。
1曲通して、このパターンの繰り返しです。
下のTAB譜では、メロディーは赤色の音符で表しています。
コードを押さえているので、どの弦の音を弾いてもコードトーンが鳴ります。つまり、メロディーとベース音以外は、このTAB譜通りに弾く必要はないということです。
ソロギターは、コードを押さえながら弾くことで、弾き間違いを減らすことができるだけでなく、演奏のバリエーションを楽しむこともできるのです。
メロディー・ベース音・コードトーンを合わせた前半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
メロディー・ベース音・コードトーンを合わせた後半部分のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
ソロギター課題曲『春の小川』のサンプル音源です。音が出ますのでボリュームに気をつけてください。
パソコン・タブレット用TAB譜
ソロギター課題曲『春の小川』のパソコン・タブレット用TAB譜を掲載します。
パソコンやタブレットで見やすいように、4小節並べて横長にしています。
ソロギター演奏例
ここで解説した方法を使って、実際にソロギターを演奏した例を紹介します。
まとめ:初心者のためのソロギター!メロディーと伴奏が弾けるまでの手順
ここまで、ソロギターをやりたいけど弾き方がわからない人のために、メロディーと伴奏が弾けるまでの手順を解説してきました。
- コード進行を覚える
- メロディーを弾く(コードを押さえたまま)
- ベース音を弾く(コードを押さえたまま)
- メロディーにベース音を合わせる(コードを押さえたまま)
- 最後にコードトーンを合わせる(コードを押さえたまま)
ソロギターが弾けると「カッコいい!」ですよね。
ぜひあなたもソロギターにチャレンジしてください。応援しています。
この記事があなたの一助になれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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