作詞や作曲は難しいので、とても自分にはできないと思っていませんか。
何もないところから独創性のある歌詞やメロディーを生み出すのは、確かに難しいでしょう。
しかし、ある方法を使えば、驚くほど簡単にオリジナルの曲をつくることができます。
ぜひ、最後までお読みください。
もくじ
作詞・作曲のやり方
まずは、一般的な作詞・作曲のやり方を解説します。
作詞・作曲の方法は、大きく分けて次の3通りあります。
- 詞先:歌詞を先につくる
- メロ先:メロディーを先につくる
- コード先:コード進行を先につくる
それぞれにメリット・デメリットがあるので、ひとつずつ解説します。
詞先:歌詞を先につくる
始めに歌詞をつくり、後からメロディーをつけていく方法です。
○ 歌詞を先につくるので、曲の世界観をつくりやすい。
○ 俳句や川柳、詩を書いたことがあるなら、歌詞を書くことができる。
▲ メロディーをつけていく途中で、歌詞を書きかえる必要がでてくる。
メロ先:メロディーを先につくる
始めにメロディーをつくり、後から歌詞をつけていく方法です。
○ 歌詞のイメージにとらわれず、自由にメロディーをつくることができる。
○ 鼻歌が歌えれば、メロディーをつくることができる。
▲ 同じようなメロディーの曲になることが多い。
コード先:コード進行を先につくる
始めにコード進行を決め、後から歌詞とメロディーをつけていく方法です。
○ 様々なコード進行を試すことで、独創的な曲がつくれる。
○ 有名な曲のコード進行を使うことができる。
▲ 楽器を弾いてコード進行を考えると、ありきたりな流れの曲になりやすい。
3通りの作曲法「詞先・メロ先・コード先」中で、あまりやらないのが「コード先」です。そのため、「コード先」でつくった曲は、それまでとは違うタイプの曲になる可能性があります。
「コード先」の作曲法は、作曲の悩みを軽くするためだけでなく、曲のバリエーションを増やすためにも取り入れる価値があります。
作詞・作曲の悩みを軽くする画期的なメソッド
作詞・作曲の初心者や作曲で悩んでいる人に、次の作曲法を紹介します。
それは、『模倣のメソッド』です。
「学ぶは真似ぶ」という言葉があるように、何かを学ぶにはよりよいものを真似る、模倣することが大切です。
音楽や芸術、スポーツでも、まずは師となる人や作品を真似ることから始めます。どんな天才と呼ばれる人でも、初めは他人の真似をして学んでいます。そして、そこで得られた知識や発想を、自分の作品に反映させているのです。
つまり、良い曲を真似することは、作曲で悩んだときだけでなく、作曲の力をつけるためにも、オリジナル性を高めるためにも、ドンドンやるべきなのです。
それではここから、画期的な曲づくりの方法『模倣のメソッド』を具体的に解説していきます。
歌詞のネタをみつける画期的な方法
曲のタイトルには、著作権が発生しません。つまり、曲のタイトルであれば、歌詞の中に入れても問題ないのです。
曲のタイトルに使われている言葉には力があります。ですから、歌詞の中に入れることで、グッと歌詞が引きしまります。
歌詞づくりに悩んだら、曲のタイトルの中からネタをみつけていきましょう。
メロディーのネタをみつける画期的な方法
曲のメロディーは、ごく短い一部であれば著作権が発生しません。つまり、曲のメロディーも部分的であれば模倣していいのです。
たとえば、歌い出しのメロディーが思い浮かばないときには、自分が好きな曲の1小節分を真似してみましょう。すると、続きのメロディーも浮かんできます。
メロディーに悩んだら、既存曲の一部分を模倣してみましょう。
コード進行のネタをみつける画期的な方法
コード進行に著作権はありません。そのため、どんなに有名な曲であっても、コード進行であれば1曲丸ごと使ってもいいのです。
つまり、コード進行のバリエーションは、自分で考えなくても無数に転がっているということです。
また、コード進行はメロディーのネタにもなります。メロディーが思いつかないときにも、既存の曲のコード進行を模倣することが、悩みを解消する有効な手段になります。
画期的なメソッドでつくった曲(例)
『模倣のメソッド』を駆使してつくった曲の例を挙げます。
曲の題名と歌詞は、ユーミンの曲のタイトルを模倣してつくりました。下のコード譜で、太字になっているところが曲のタイトルです。
コード進行も、ユーミンの曲から模倣しました。スタジオジブリ・宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」の主題歌として使われた『ひこうき雲』[作詞/作曲 荒井由実(松任谷由実)]です。
原曲キーはE♭ですが、ギターならカポタストを3フレットにつけると簡単なコードになります。
あなたに会う旅のはじまり
〜幸せになるために〜
|C C/B |Em7 |
翳(かげ)りゆく部屋で
|F F/E |Dm |
卒業写真を見ていたら
|G G/F |Em7 |
まちぶせしたように
|Fmaj7 |G7 |
窓にひこうき雲
|C C/B |Em7 |
時をかける少女は
|F F/E |Dm |
あの日にかえりたい
|G G/F |Em7 |
今ならきっと言える
|Fmaj7 |G7 |
少しだけ片想いのあなたへ
|C Em7 |Am7 |
やさしさに包まれたなら
|Em7 Gm7 |Fmaj7 |
まずはどこへ行こう
|Em7 |Fmaj7 |
さみしさのゆくえ
|G7 |G7sus4 G7|
リフレインが叫んでる
曲のタイトルをつなげてつくった歌詞ですが、こうやって眺めるとユーミンの言葉の世界観が伝わってきますね。
この曲には、まだメロディーがありません。これから考えようと思っています。メロディーがつけば曲のできあがりです。
しかし、「これが私のオリジナル曲です!」と宣言するには少し気が引けるので、個人で楽しむ程度にしておきます。
音楽における著作権
『模倣のメソッド』で曲をつくるときには、ある程度著作権についての知識があった方がいいので、ここで解説しておきます。
著作権で守られているもの
音楽の中で著作権で守られているものは、歌詞とメロディー、そして録音された歌や伴奏などの音源です。
一般社団法人日本レコード協会によると、「音楽に関わる人々と著作権」について次のように説明されています。
【著作者】・・・・ 著作物を創作する人で、音楽CDの場合は作詞家・作曲家が該当します。
【実演家】・・・・ 著作物を演じたり、表現する人で、音楽CDの場合は歌手や演奏家が該当します。アーティストとも呼ばれます。
【レコード製作者】 音を最初に固定(録音)して原盤をつくった人で、音楽CDの場合は歌唱・演奏を録音し原盤を製作するレコード会社などが該当します。
引用元:一般社団法人日本レコード協会
著作権法上では、楽曲の「作詞・作曲者」が著作権をもっています。
また、曲を歌った歌手や伴奏を演奏した演奏者などの「実演家」と呼ばれるアーティストや、CDやレコードなどを作った「音源製作会社」も著作隣接権者として著作権をもっています。
つまり、音楽の中で著作権で守られているものは、歌詞とメロディー、音源の3つです。
曲のタイトルと著作権について
音楽では著作権で守られているものの中に、曲のタイトルは入っていません。ですから、歌詞の中に曲のタイトルを自由に入れることができます。
しかし、少し注意が必要です。
とても長いタイトルには、著作権が発生することがあるからです。
たとえば、BEGINが2002年5月22日発売した「島人ぬ宝」(しまんちゅぬたから)というCDの3曲目に、次のようなタイトルの曲があります。
それでも暮らしは続くから 全てを 今 忘れてしまう為には 全てを 今 知っている事が条件で 僕にはとても無理だから 一つずつ忘れて行く為に 愛する人達と手を取り 分けあって せめて思い出さないように 暮らしを続けていくのです
作詞:BEGIN
100文字にも及ぶ長いタイトルです。このようなタイトルを不用意に使うと、著作権の侵害になってしまう可能性があります。
あまりに長いタイトルの使用は、控えておいた方が良さそうです。
コード進行と著作権について
音楽では著作権で守られているものの中に、コード進行は入っていません。ですから、既存の曲のコード進行は自由に使うことができます。
たとえば、『パッヘルベルのカノン』という有名なコード進行は、様々な曲で使われています。
一例を挙げると・・
- 愛をこめて花束を
- マリーゴールド
- 糸
- キセキ
- 翼をください
- 壊れかけのRadio
- 世界に一つだけの花
- ハナミズキ
- 負けないで
- クリスマス・イブ 他多数
これらの曲の作曲者は、誰も著作権の侵害で訴えられていません。
ですから、どんなに有名な曲であっても、コード進行は自由に使っていいのです。
メロディーと著作権について
曲のメロディーは、著作権で守られています。ですから、勝手に使うと著作権の侵害になってしまいます。
しかし、ごく短い一節であれば、真似をしても訴えられる可能性は小さいでしょう。著作物として認められるためには、ある程度の長さが必要だからです。
メロディーが同じ例があります。「愛の賛歌」(越路吹雪)と「素直にI’m Sorry」(チェッカーズ)です。この2曲は、キーが1音違うものの歌い出し3音が同じメロディーです。
ラジオでインストゥルメンタルの番組を聞いていたところ、「愛の賛歌」が流れてきたと思ったら「素直にI’m Sorry」だったので、とても驚いたことを覚えています・・
著作権が発生する「長さ」というのは、決まっていません。よく「4小節までなら大丈夫」といわれることがありますが、その部分に創作性が認められると著作権が発生します。反対に、5小節以上であっても著作権が発生しない場合もあります。
メロディーを模倣するのは、ごく短い一節にしておきましょう。
まとめ:作詞作曲のやり方!ネタをみつける画期的な曲作りメソッド
ここまで、作詞・作曲のやり方や、ネタをみつける画期的な曲作りメソッド『模倣のメソッド』を解説してきました。
作詞・作曲のやり方
詞先:歌詞を先につくる
メロ先:メロディーを先につくる
コード先:コード進行を先につくる
作詞・作曲の悩みを軽くする画期的なメソッド
歌詞のネタをみつける画期的な方法
メロディーのネタをみつける画期的な方法
コード進行のネタをみつける画期的な方法
画期的なメソッドでつくった曲(例)
音楽における著作権
著作権で守られているもの
曲のタイトルと著作権について
コード進行と著作権について
メロディーと著作権について
作曲は、数多く実践することで実力がついてきます。
ぜひあなたも『模倣のメソッド』を活用し、たくさんの曲をつくってください。
この記事があなたの一助になれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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