ギターを弾いていると、「メジャースケール」や「マイナースケール」という言葉に出くわします。
これらのスケールは音楽の基盤となる重要な要素であり、理解することでギター演奏の幅が大きく広がります。
しかし、メジャースケールとマイナースケールは、似ているようで実は異なる特徴を持っています。
どこが同じでどこが違うのか、その違いを理解することは、ギターソロを弾いたり、作曲したりする上で非常に重要です。
そこでこの記事では、メジャースケールとマイナースケールの共通点と相違点を、ギターの指板図や五線譜、イラストなどを用いて徹底解説します。
この記事を読めば、以下のメリットがあります。
- メジャースケールとマイナースケールの共通点と相違点を完全に理解することができる。
- メジャースケールとマイナースケールの違いを理解することで、ギターソロや作曲の幅が広がる。
- 音楽理論の基礎知識を身につけることができ、ギター演奏をより深く楽しむことができる。
ギターをもっと上達させたい、音楽表現の幅を広げたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
もくじ
CメジャースケールとAマイナースケールの共通点・相違点
メジャースケールとマイナースケールの違いを、具体的な例を示しながら解説します。
例に挙げるのは、CメジャースケールとAマイナースケールです。
Cメジャースケールとは
メジャースケールは「長調」で、明るい雰囲気が感じられる音の並び方のことです。
キーが「C=ド」のメジャースケールを「Cメジャースケール」といいます。
音源を再生するとスピーカーから音が出ますので、ボリュームに注意してください。
メジャースケールは、明るい雰囲気が感じられますね。
Aマイナースケールとは
マイナースケールは「短調」で、暗い雰囲気が感じられる音の並び方のことです。
キーが「A=ラ」のマイナースケールを「Aマイナースケール」といいます。「Amスケール」と書くこともあります。
音源を再生するとスピーカーから音が出ますので、ボリュームに注意してください。
マイナースケールは、暗い雰囲気が感じられますね。
CメジャースケールとAマイナースケールの共通点【双子の関係】
CメジャースケールとAマイナースケールは、使われている音が同じです。
まるで双子のようなスケールなのです。
CメジャースケールとAマイナースケールのようなスケールを「平行調」といいます。
また、スケールの始まりの音を「主音」といいます。
Cメジャースケールの主音は「C=ド」、Aマイナースケールの主音は「A=ラ」です。
平行調のCメジャースケールとAマイナースケールを、ギターの指板図で表しました。
<Cメジャースケール>
<Aマイナースケール>
赤色のCメジャースケールと青色のAマイナースケールは、バラバラに見ていても関係がわからないので、2つのスケールを重ねてみます。Cメジャースケールの音は多めに表示しています。
どうでしょうか。Aマイナースケールの全ての音がCメジャースケールの上に乗っています。
つまり、AマイナースケールとCメジャースケールは、同じ音でできているということがわかります。これが、「平行調」の特徴です。
このことから、Cメジャーの曲でギターソロを弾くときには、Aマイナースケールの型で弾いてもいいことがわかります。逆に、Amの曲では、Cメジャースケールの型で弾いてもいいのです。
ギターでスケールの練習をするときは、スケールのまとまりが感じられるように、主音から始めて主音で終わるようにするのが普通です。
もちろん、主音の前にも後にもスケールは続いているので、どこにその音があるのかは意識しておきましょう。
このスケールの型を覚えておくと、ギターソロを弾くときに役に立ちます。
私は、Cメジャーの曲であっても、Aマイナースケールでギターソロを弾くのが好きです。なぜならば、Aマイナースケールの方が音の並びがいいので、スライドやハンマリングなどのテクニックが使いやすいからです。
これらのテクニックを使うと、他の楽器では表現できないギター特有の味わいを醸し出すことができます。
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平行調のCメジャースケールとAマイナースケールを式で表してみました。
C – 3 = Am
これは、Cメジャースケールの主音を3フレット下げると、Aマイナースケールになるという意味です。
他のキーでも同様の式ができます。代表的な平行調の例を3つ挙げておきます。
D – 3 = Bm
F – 3 = Dm
G – 3 = Em
これらの式を指板図で表すと、下のようになります。
CメジャースケールとAマイナースケールの相違点【音の跳び方】
CメジャースケールとAマイナースケールは、音の跳び方で比べると、その違いがよくわかります。
1オクターブは、12個の音でできています。
「ド・ド#・レ・レ#・ミ・ファ・ファ#・ソ・ソ#・ラ・ラ#・シ」の12個です。
Cメジャースケールは「ドレミファソラシド」なので、「ド#・レ#・ファ#・ソ#・ラ#」の5つの音を跳び越えています。
つまり、Cメジャースケールは、音を跳び越える間隔が「2・2・1・2・2・2・1」だということです。
これに対して、Aマイナースケールはどうなっているのでしょうか。
Aマイナースケールは「ラシドレミファソラ」なので、「ラ#・ド#・レ#・ファ#・ソ#」の5つの音を跳び越えています。
つまり、Aマイナースケールは、音を跳び越える間隔が「2・1・2・2・1・2・2」だということです。
跳び越える間隔をイラストで表してみました。
下のイラストは「半音階のクロマチック街」です。隣の音との間隔が半音のことを「クロマチック」といいます。
クロマチック街のビルの上をシカが跳んでいます。Cメジャースケールは「2・2・1・2・2・2・1」の間隔、Aマイナースケールは「2・1・2・2・1・2・2」の間隔です。
CメジャースケールとAマイナースケールは、同じ音が使われているので、跳び越える間隔が同じところがあることがわかりますね。
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ここまで、CメジャースケールとAマイナースケールの共通点と相違点を解説してきました。
CメジャースケールとAマイナースケールは、始まりの音「主音」は違うものの、同じ音でできています。
CメジャースケールとCマイナースケールの共通点・相違点
それでは次に、主音が同じメジャースケールとマイナースケールは、どこが同じでどこが違うのか解説します。
例に挙げるのは、CメジャースケールとCマイナースケールです。
CメジャースケールとCマイナースケールは、始まりの音「主音」は同じです。このようなスケールのことを「同主調」といいます。
CメジャースケールとCマイナースケールは、使われている音が3つだけ違います。
まずは、五線譜と音源で確認します。
<Cメジャースケール>
音源を再生するとスピーカーから音が出ますので、ボリュームに注意してください。
Cメジャースケールの「E=ミ」「A=ラ」「B=シ」の3音を半音下げると、Cマイナースケールになります。主音から数えて、3・6・7番目の音が「♭」になったということです。
<Cマイナースケール>
ト音記号の右にある「#」や「♭」のことを「調号」といいます。
Cマイナースケールは、調号を使って表すと「♭」が3個つきます。
<Cマイナースケール>
次に、ギターの指板図でCメジャースケールとCマイナースケールの違いを確認します。
赤色のCメジャースケールの上に、青色のAマイナースケールを重ねました。
スケールの始まりの音「主音」は共通で「C=ド」ですが、3音だけ違っていることがわかります。
このように、明るい雰囲気が感じられるCメジャースケールの中から、3・6・7番目の音を半音下げると、暗い雰囲気のCマイナースケールになるのです。
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ここまで、CメジャースケールとCマイナースケールの共通点と相違点を解説してきました。
CメジャースケールとCマイナースケールは、始まりの音は同じですが、使われている音が3つだけ違います。
まとめ:メジャースケールとマイナースケール!共通点・相違点をギターで解説
ここまで、具体例を挙げてメジャースケールとマイナースケールの共通点・相違点を解説してきました。
CメジャースケールとAマイナースケールは、使われている音が同じです。主音はギター3フレット分ずれています。このようなスケールを「平行調」といいます。
また、CメジャースケールとCマイナースケールは、主音が同じです。使われている音は3つ違います。このようなスケールを「同主調」といいます。
メジャースケールの型とマイナースケールの型を覚えておくと、ギターソロを弾くときなどにとても役立ちます。指が勝手に動くようになるくらい練習して身につけましょう。
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今回の解説で使われた音楽の専門用語を簡単にまとめておきます。
- 長調:明るい雰囲気が感じられるメジャースケール
- 短調:暗い雰囲気が感じられるマイナースケール
- 主音:スケールの始まりの音(スケールの中心となる音)
- 平行調:使われている音が同じで、主音が違うスケール
- 同主調:主音が同じで、使われている音が違うスケール
- 調号:五線譜のト音記号の右にある「#」や「♭」のこと
この記事があなたの一助になれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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