ギターの種類はいろいろありますが、よくわからないのがフォークギターとクラシックギターの違いです。どちらもアコースティックギターなのに、どこが違うのでしょうか?
この記事では、フォークギターとクラシックギターの違いを徹底的に解説します。
ぜひ最後までお読みください。
もくじ
フォークギターとクラシックギターは同じアコースティックギター
ギターのタイプは、大きく2つに分類されます。
弦の振動が奏でる生音を楽しむアコースティックギターと、弦の振動を電気的に増幅させるエレクトリックギターです。
アコースティックギターという言葉を短くしたのが「アコギ」で、エレクトリックギターは「エレキ」です。
ところが、同じアコースティックギターでも、フォークギターは「アコギ」と呼ばれているのに対し、クラシックギターは「アコギ」とは呼ばれていません。「クラギ」と呼ばれています。
なぜ、このような呼び方になったのでしょうか?
テレビやネットなどのメディアで目にするのは、クラシックギターよりもフォークギターの方が断然多いです。そのため、エレキに対してアコースティックギターであるフォークギターを「アコギ」と呼ぶようになったのです。そして、クラシックギターは「クラギ」と呼ばれるようになりました。
本来、フォークギターもクラシックギターも「アコギ」なのですが、フォークギターを「アコギ」、クラシックギターを「クラギ」というようになったのは、このような理由からなのです。
フォークギターとクラシックギターの演奏ジャンル
フォークギターとクラシックギターは、同じアコースティックギターですが、音楽のジャンルによって使い分けられています。
フォークギターの演奏ジャンル
フォークギターは、ロックやJ-POPなどのジャンルで多く使われています。
路上ライブの弾き語りなどでも、よく使われています。
スチール(金属)弦の「ジャン・ジャン・ジャラーン」というシャープで乾いた音色が、これらの音楽に合っています。
クラシックギターの演奏ジャンル
クラシックギターは、クラシック音楽やフラメンコなどのジャンルで使われています。
フラメンコで使われるフラメンコギターは、クラシックギターとは少し違いがあるのですが、本体の形や弦などがほぼ同じなので、クラシックギターの仲間です。
ナイロン弦の「ポロン・ポロン・ボローン」という温かくてまろやかな音色が、これらの音楽に合っています。
フォークギターとクラシックギターの違い
フォークギターもクラシックギターも同じアコースティックギターですが、フォークギターは「アコギ」、クラシックギターは「クラギ」と呼ばれています。
ここからは、[アコギ]フォークギターと[クラギ]クラシックギターの違いを徹底的に解説していきます。
概要から見る違い
弦長(スケール)は、フォークギターの方がクラシックギターよりも長いです。
フォークギターの指板(弦を押さえる所)には、フレット数がわかるようにポジションマークがついていますが、クラシックギターにはついていません。
指板は、フォークギターは曲面ですが、クラシックギターはほぼ平らです。
ネックとボディの境は、フォークギターは14フレットですが、クラシックギターは12フレットです。
ピックガードは、フォークギターにはついていますが、クラシックギターにはありません。フォークギターでも、ピックガードがついていないタイプのものがあります。
重量は、フォークギターの方が重く、クラシックギターは軽くなっています。これは、弦の張力(引っ張る力)が強いフォークギターは、ギターの変形を防ぐためにボディが頑丈に造られているためです。フォークギターのネックの中には、反りを防止するためにトラスロッドといわれる鉄の棒が入っています。
弦の違い
フォークギターの弦は、スチール(金属)でできています。
6〜3弦は、スチール弦の周りに細い針金を巻いた巻線弦(まきせんげん)です。
1・2弦は、スチール弦そのままのプレーン弦(裸線)です。
弦の終わりには、ボールエンドという金属の輪がついています。
クラシックギターの弦は、ナイロンでできています。
6〜4弦は、細いナイロンの線を200本くらい束ねた周りに、銀メッキした細い銅線を巻いた巻線弦(まきせんげん)です。
1〜3弦は、ナイロン弦そのままのプレーン弦(裸線)です。
フォークギターのように、ボールエンドという金属の輪はついていません。
ヘッドとナットの違い
ヘッドの形状は、フォークギターとクラシックギターの違いが一目でわかるところです。
フォークギターのヘッドは、平らな板でできていて糸巻き(ペグ)が左右に出ていますが、クラシックギターは穴が空いていて糸巻きは後ろ側にあります。
クラシックギターのように穴が空いたヘッドを、スロテッドヘッドといいます。
ナット幅は、フォークギターに比べてクラシックギターの方が広くなっています。ネックが細いナロータイプであっても、クラシックギターの方が広いです。
ブリッジの違い
弦をボディに留めるブリッジは、フォークギターとクラシックギターで大きな違いがあります。
フォークギターは、ブリッジからボディ内部まで空いている穴に弦の先についているボールエンドという金属の輪を入れ、最後にブリッジピンをさして留めます。
クラシックギターは、ブリッジに空いている穴に弦を通して、結びつけるようにして留めます。
エンドピンの有無
立って弾くときに使うストラップをつけるエンドピンは、フォークギターではボディの一番下についていますが、クラシックギターにはついていません。
フォークギターは立って弾く(立奏:りっそう)ことがありますが、クラシックギターは座ってい弾く(座奏:ざそう)のが基本だからです。
弾き方の違い
フォークギターは、フラットピックを持って弾いたり、指で弾いたりします。
クラシックギターは、指で弾く(指弾き)のが基本です。
まとめ:フォークギターとクラシックギターの違いを解説
ここまで、フォークギターとクラシックギターの違いを細かく解説してきました。
フォークギターとクラシックギターは同じアコースティックギター
フォークギターとクラシックギターの演奏ジャンル
・フォークギターの演奏ジャンル
・クラシックギターの演奏ジャンル
フォークギターとクラシックギターの違い
・概要から見る違い
・弦の違い
・ヘッドとナットの違い
・ブリッジの違い
・エンドピンの有無
・弾き方の違い
フォークギターとクラシックギターは、音楽のジャンルによって使い分けられています。
それぞれの特徴を知り、良さを生かしたギター演奏をどうぞお楽しみください。
この記事があなたの一助になれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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