ギターを指で弾くアルペジオやスリーフィンガーは、叙情的で美しい響きを奏でることができるので、ぜひとも習得したいテクニックですね。
しかし、アルペジオやスリーフィンガーには多くのパターンがあり、どのように弾いたらいいのかわからない人もいるのではないでしょうか。
実は、5つの基本パターンを覚えるだけで、ほとんどの曲を弾くことができます。
この記事では、アルペジオやスリーフィンガーに挑戦する人が迷わないように、TAB譜・五線譜と音源を使って、5つの基本パターンを解説します。
アルペジオ&スリーフィンガーの基本パターン
私たちが耳にする多くの曲は、4拍子か3拍子のリズムです。
つまり、4拍子と3拍子の基本パターンが弾ければ、ほとんどの曲に対応できるのです。
4拍子と3拍子の基本パターンは合わせて5種類あります。
<アルペジオの基本パターン>
(1) 8ビートのパターン
(2) 16ビートのパターン(スリーフィンガー)
(3) 3連符のパターン
(4) カーターファミリー
(5) 3拍子のパターン
(1)〜(4)は4拍子の基本パターンです。
3拍子の基本パターンは(5)だけですが、(3)3連符のパターンもリズムを少し変えると3拍子にすることができます。
全ての基本パターンに共通することは、最初の音は各コードのベース音だということです。
ベース音は基本的に6〜4弦を弾きます。EとFのベース音は、例外的に4弦を使うこともあります。
それでは、アルペジオ&スリーフィンガーの基本パターンをひとつずつ解説していきます。
(1) 8ビートのパターン
8ビートとは、リズムの基本となる音の長さが8分音符♪で、8分音符が1小節に8個入るリズムです。
このアルペジオは、比較的ゆっくりとしたテンポの曲で使われます。
○ 8ビートのパターン1
もっとも基本となるアルペジオのパターンです。
<使われている曲>
- 時刻表/中島みゆき
- 恋/松山千春
○ 8ビートのパターン2
1小節に2つのコードがある曲では、このパターンのアルペジオがよく使われます。
<使われている曲>
- さとうきび畑/森山良子
- 帰れない二人/井上陽水・忌野清志郎
- 妹/かぐや姫
- 初恋/松山千春
○ 8ビートのパターン1+2
1小節に1つのコードの小節はパターン1、1小節に2つのコードの小節はパターン2で弾きます。
<使われている曲>
- 神田川/かぐや姫
- 君は雨の日に/長渕剛
- 翼をください/赤い鳥(山本潤子)
(2) 16ビートのパターン(スリーフィンガー)
16ビートとは、リズムの基本となる音の長さが16分音符♬で、16分音符が1小節に16個入ります。
16ビートのパターンは、跳ねるような感じのリズムになります。
このアルペジオは「スリーフィンガー」と呼ばれ、アルペジオとは区別されることがあります。
16ビートのアルペジオは、3本の指で弾くのが一般的ですが、4本あるいは2本の指で弾くこともできます。
○ 16ビートのパターン(スリーフィンガー)1
16ビートのアルペジオの基本となるパターンです。
パターンの始めにベース音(6〜4弦)と1弦を同時に弾くことが特徴です。
シャッフルのリズム↓
<使われている曲>
- 夕暮れ時はさびしそう/N・S・P
○ 16ビートのパターン(スリーフィンガー)2
16ビートのパターン1と違うところは、始めの音が各コードのベース音だけになることと、パターンの最後に16分音符の音(2弦)をひとつ加えることです。
シャッフルのリズム↓
<使われている曲>
- あの素晴らしい愛をもう一度/加藤和彦・北山修
- 唇をかみしめて/吉田拓郎
- 22才の別れ/かぐや姫
- 夏祭り/長渕剛
○ 16ビートのパターン(スリーフィンガー)3
パターン3は、パターン1とパターン2をミックスさせたような弾き方になります。
パターン1と2ではベース音以外は3〜1弦を弾きましたが、このパターン3は4〜2弦を中心に弾きます。
<使われている曲>
- 赤ちょうちん/かぐや姫
(3) 3連符のパターン
3連符のパターンは、8ビートと同じように4拍子ですが、1小節の中に8分音符♪が12個入るリズムです。
4分音符♩の長さに8分音符♪が3つ入っているので3連符といいます。
<使われている曲>
- 時代/中島みゆき
- オホーツクの海/松山千春
(4) カーターファミリー
カーターファミリーとは、カーターファミリーというアメリカのバンドが1900年代前半に演奏し有名になったパターンです。
ズン チャカ・ズン チャカというリズムで、アルペジオだけでなくストロークでも演奏されます。
<使われている曲>
- ある雨の日の情景/吉田拓郎
- アビーロードの街/かぐや姫
- わかれうた/中島みゆき
- 順子/長渕剛
(5) 3拍子のパターン
3拍子のパターンでは、リズムが違う2種類を紹介します。
右手の指で弾く弦は全く同じですが、通常のリズムのパターンと飛び跳ねるようなリズムのパターンの2種類です。
音源を聞いて違いを確認してください。
○ 3拍子のパターン1
○ 3拍子のパターン2
飛び跳ねるようなリズムのこのパターン2はシャッフルまたはスウィングと呼ばれ、ふたつの音符のうち、前の音符を長めに、後ろの音符を短めに演奏します。
<使われている曲>
- 人生の扉/竹内まりや
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
ここまで、アルペジオの基本的な5つのパターンを楽譜と音源を使って解説してきました。
参考のために、そのアルペジオが使われている曲も併せて紹介しています。
しかし、それらの曲では1曲通して基本パターン通りの弾き方をしていることはありません。必ずアレンジを加えています。
代表的なアレンジに「ベースランニング」というものがあります。
次に解説するのは、これまでに紹介した5つのパターンに、ベースランニングというアレンジを施したパターンです。
ベースランニングは多くの曲で採用されているので、習得するとアルペジオの世界が広がります。
基本パターン+ベースランニング
ベースランニングとは、各コードの最後の音を次のコードのベース音につなげる弾き方です。
様々なやり方がありますが、ここでは代表的なベースランニングのパターンを紹介します。
(1) 8ビートのパターン+ベースランニング
○ 8ビートのパターン1
○ 8ビートのパターン2
(2) 16ビートのパターン(スリーフィンガー)+ベースランニング
(3) 3連符のパターン+ベースランニング
(4) カーターファミリー+ベースランニング
アルペジオ
(5) 3拍子のパターン+ベースランニング
まとめ:ギター指弾きアルペジオ&スリーフィンガー!基本パターンを解説
ギターを指で弾くアルペジオやスリーフィンガーは、叙情的で美しい響きを奏でることができるので、ぜひとも習得したいテクニックです。
そこで、アルペジオ&スリーフィンガーに挑戦する人が迷わないように、TAB譜・五線譜と音源を使って基本パターンを解説してきました。
<アルペジオの基本パターン>
(1) 8ビートのパターン
(2) 16ビートのパターン(スリーフィンガー)
(3) 3連符のパターン
(4) カーターファミリー
(5) 3拍子のパターン
ここで解説した5つの基本パターンを覚えれば、ほとんどの曲を弾くことができるので、確実にマスターしてください。
この記事があなたの一助になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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